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骨単シリーズを出版している出版社の
NTS と共同で3Dプリント事業を行なっています。2007年6月には NTSZ510が設置され、初プリントを行なったのが写真の30%スケールのミニ頭蓋骨(CTスキャンデータに基づく)です。 通常のプリンタが紙に2次元データを印刷する「2Dプリンタ」であるのに対し、3次元データを、3次元の立体物として出力できるのが 3Dプリンタ。これまでに数多くのメーカーが手がけてきましたが、それらは回転する歯が木やプラスチック素材を削り出すタイプのものや、光硬化性の樹脂に光を当てて積み上げるタイプのものでした。どれも単一色材質で、色まで表現できるものはありませんでしたが、この3Dプリンタは、石膏の粉(もしくはセルロース系材質やエラスティマー素材も利用可)を層状に吹き付けて行き、その過程で着色まで同時に行なう世界初のフルカラー3Dプリンタです。造形サイズは、254×356×203mm。入力データ形式はSTLVRMLPLYZCP等です。立体分子模型、医学模型、生物模型、遺跡ミニチュア模型、建築模型、地理模型、立体天体模型、3DCG作家の作品出力、3Dスキャンで人物をスキャンし胸像模型出力といった様々な用途が考えられます。出力価格はそれなりに高価ですが、従来の3Dプリンタと比べるとかなり安くなっています。 ちなみに、ミニ頭蓋骨の中に発光ダイオードを入れて光らせると、内耳を収める錐体の部分がきちんと内部に厚みがあるので、そこは暗く写ります。この写真では分かりづらいですが、椎孔も頭蓋腔まで通っていますし、下眼窩裂やトルコ鞍もちゃんとできています。この模型は着色はなしですが、色の付いたものも今度試みてみます。
20070623

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